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Yunoha
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精霊流しなんて、灯籠流しなんて、名前だけさ!
なんにも坊ちゃんしてないぜ!
ご了承のうえどうぞ。本当に何もしてません(笑)
精霊ながしっていう題材だったはずなのに、そんなことを活かせる腕がなかったようです。
題名すら疑問をもつ。アンタは一体何がしたかったのさあ? さあなんでしょ(苦笑)


拍手ありがとうございました!!
いやもう拍手を押してくださる方がいるなんて…! 見るたびに励まされます!
ありがとうございました! これからもよろしくおねがいします!!

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*******


どこの慣わしかどこの風習だったか。記憶は曖昧だった。川沿いの町で老人に聞いた話だったような気もするし、同じ宿にいた旅人に聞いた話だったような気もする。
どうだったかはユンファもよくは覚えていない。
けれど聞いた話はしっかりと頭に刻み込まれていた。
夏の終わり頃だ。夏の終わりの何日間だけ、祖先や近しい人の霊が帰ってくる日があるのだと聞いた。人は帰ってきた霊を迎え入れて、また送り出してやらなければならない。灯籠流しというのはその送り火のひとつらしい。
それはちょうど今頃だっただろうかと、ユンファは川岸に立って目の前の浅い川を眺めた。町から少し分け入った林の中、黒い夜の川は静かで、何もかも飲み込んでしまうような気がしてユンファはこれ以上川に近づきたくはなかった。入ってしまえばひとり取り残されたような気がする。いつの間にか、そういうことには臆病になっていた。
心の中で呟いて、ユンファは川を眺めた。


(霊の帰ってくる日、か…)


本当にそんな日があったとして、けれど自分ほどその日と無縁な人間はいないだろうとユンファは思う。
確かに先の戦争では大切な人を失い、別れた。
けど魂を食らった右手が、その人達を檻の中に閉じ込めている。そこから永遠に出てくることはできない。だからユンファの元へ帰ってくる霊はいないし、迎え入れてやることも川の中に舟を出してやることもしない――否、することができない。
前に、弱りきっていたとき、ひとりの風使いがこんなことを言ってきた。


『そこにいる人達はずっとアンタの近くにいるってことだろ。いつでも傍にいる。だったらそれでいいじゃないか。加害妄想も大概にしとくんだね』


慰めてくれているのか鬱陶しがられているのか、よくわからない彼らしい言葉に、自分は苦笑いをした。
ああ、そうだなルック。けどどうしようもなく寂しくなるときっていうのもあるんだ。
たとえば、今とか。
―ああ、アイツに会いたい。




と、ふと魔力をかんじて顔を上げれば、浅い川の中央で魔力の帯びた風が舞い、ひとりの風使いが姿を現した。
ぽちゃんと水に足をつけたルックは、辺りを見回してユンファの姿を見つけると、忌々しそうに舌打ちをする。


「最悪。なんで川になんか降り立つんだよ」
「…ルック?」


俄には信じ難くて名前を呼ぶと。


「何?」


睨みつけられる。
ああルックだ、とわけもなく当たり前なことに納得した。


「こんな時間にどうかしたのか?」
「盟主がアンタを遠征に誘いたいんだって。明日朝一で行くから連れてきてって借り出された。おかげでこっちはいい迷惑だよ」


アンタはこんな場所にいるし。
苛々とルックは髪を掻き上げたようだった。暗くてよくわからない。
行くの? 行かないの? とルックは腰に手を当てて返答を待っている。
黒い夜の川の中だ。ルックがそのまま闇のなかに溶けてしまうような気がして、途端不安に襲われたユンファはぎょっとして靴が濡れるのも構わずばしゃばしゃと川の中へ入った。
ルックが何? と目で聞いてくるのを無視して、手を取って川岸へとまた戻る。


「ちょ、何?!」
「靴が濡れただろ。このままじゃ気持ち悪いから乾かそう。近くに宿があるから」


どうでもいいことを言葉にしつつ、足を進める。
現金なものだ。なんだかおかしくて仕方がない。
暗い川から離れて町へと入って。
迎え火を入れようと思った。




**********

灯籠流し…流してねーっ;;
いやもう眠たい目を擦りながら書いてたんですけど、前後不確定っていうかまとまりきりませんでしたorz
前に宣言しちゃったから書かなきゃ! みたいな使命感に燃えて結局尽きる。苦し紛れすぎる…。
坊ちゃんが弱気すぎて笑えてくるどころか情けなくて涙がでてきます(アンタのせいだよ)
いっぱしに強くなってくれ!
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