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Yunoha
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ハロウィン、と言うことで、そんな話です。ついさっき書きました。
書く気はなかったんですけど、急に書きたくなって、手が動くままに動かしたんでめっちゃ短いです。中身? 萌え? あ り ま せ ん!笑
見返してないので、誤字脱字もいっぱいありそうです(汗)

いちゃいちゃさせたかなったので、そういうの書きたいなぁと思ってたら、本当にただいちゃついているだけで且つ変態土方さんになりました。ごめんねいつもヘタレにしたり変態にさせたりして。
誰か。誰か私にカッコいい土方さんの書き方を教えてください(必死)

というわけで特に中身もない適当なお話なので、暇つぶし程度にお付き合いいただければ嬉しいです。

そういえば読み辛いと思ってブログの文字行間を変えてみたんですけど、表示おかしくなっていませんでしょうか。
もし変になっていたら、こっそり教えていただければ幸いです。

あー。文章が上手くなりたいなぁ。
読みやすさとは。萌えとは。なんだ。日々悶々です。


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「悪戯しやす」
 
 人の部屋にずかずかと入ってきたと思えば開口一番、子どもが意味の分からないことを言う。「は?」振り返った瞬間、眼鏡がずれた。最近書類整理をする時に眼鏡を供にしているが、合っていないのかよく落ちてくるのが土方の小さな悩みである。
 
「なんで俺が悪戯されなきゃいけねぇんだよ」
「え? だって土方さん、お菓子なんて持ってねェでしょ?」
「そりゃ持ってねーよ」
 
 叩くまでもなくポケットにビスケットが入っているのは、近藤や沖田ぐらいである。山崎はアンパンだ。
 土方の言葉に沖田はきょとりと空色の瞳を瞬いた。だからです、と言いたげだ。土方には意味が分からない。
 
「だからなんだよ?」
「これでもピンときやせんか? あー。土方さんいけやせんぜ。完璧世間に乗り遅れてまさァ」
「はぁ?」
「トリックオアトリートって言や分かりやすかィ?」
 
 そこで漸く土方は合点がいった。壁にかかったカレンダーを見やり、今日が10月31日だと気付く。そう言えば最近よくメディアで取り立たされていたが、土方としては仮装イベントの警備に人員を当てる為に頭を捻った面倒な行事としか記憶に残っていなかった。
 
 「そういやそうだな」平素を装いつつ、土方は内心でひどく焦っていた。
 確かに菓子はない。しかし沖田の悪戯はきっと碌でもないものに違いない。そうあっさりと悪戯の餌食にされるわけにはいかなかった。
 
(マヨネーズで許してくれねぇかな)
 
 土方は眉を顰めて、何かなかったかと机へと視線を向けた。視界の端に悪戯の決行を今か今かと犬のように待つ沖田の姿が見えて、気分が沈んだ。
 すると机の上に転がった物が目に入った。気分転換にと午前中に山崎が珈琲と一緒に持ってきたものだ。
 
(これはいい)
 
 土方はミルク味の飴を摘まみ、笑みを深くする。こっちが負けると思っている沖田への勝機があると分かると、沖田へ仕返しをしてやりたい気持ちが浮かんできたのだ。土方は包装紙を外し、飴を口へ含んだ。
 
「往生際が悪いですぜ、土方さん」
 
 背を向けている為、沖田には土方が何をしているのか分からないのだろう。暢気に浮かれた声を上げている。土方は口の中に広がったミルク味に顔を顰めつつ、クルリと沖田の方へ向き直った。ぱちぱちと不思議そうに目を瞬く総悟に向かって、ちょいちょいと手を招く。
 
「ちょっとこっち来いよ」
「なんでィ? ・・・って、ちょ、」
 
 近くによってきた沖田の腕を土方はやや乱暴に引っ張った。反動でよろけた体を受け止め、片手を亜麻色の後ろ頭に添えるとそのまま距離を近づけ口づける。空色の目が唖然としているのが面白かった。
 
「・・・んっ」
 
 口付けを軽いものからだんだんと深めていき、逃げる舌を構いつつ、飴を沖田の口へと移す。尾を引く様に甘ったるいミルク味が残った。最後にチュッとリップキスを送り、顔を離すと、沖田の顔は真っ赤になっていた。勝ち誇ったようにご機嫌だったのにな、と先程の沖田の姿を思い浮かべ、土方はくくっと低い笑みを零す。沖田は憤慨した。
 
「な、何すんでィ!」
「何って、お菓子をやったんだよ。欲しがったのはお前だろ?」
「だからって、」
 
 沖田の文句を遮るように土方は足を引っ掛け、沖田を床へと組み敷いた。油断していた沖田はあっさり倒れて、土方は可笑しくて仕方がない。沖田に乗り上げたまま、土方が顔を近づけ問うた。
 
「総悟、トリックオアトリート」
「は?」
「お菓子くれるんだろ? ここにあるじゃねーか」
 
 沖田の頬っぺたをちょいちょいと指で突き暗に口の中の飴を差しながら、土方が綺麗な笑みを浮かべる。町中ならそこら中の女が振り返るような気障ったらしい笑みだ。「変態」沖田は罵ったが、赤い顔では効果がない。
 
「悪戯がいいなら、それでもいいけどな」
 
 首筋を撫でると、白い肌がびくびくと跳ねる。土方は至近距離で空色を眺めた。生意気で手に負えない子どもだが、たまにどうしようもなく愛しいと思う時がある。
 
「総悟」
 
 耳元で囁くと、沖田の咽がゴクンとなった。今、口内で溶けた甘ったるいミルクが咽を流れていったのかと思うと、土方の熱が疼き頭を蕩けさす。さあどうする総悟。どっちでも、お前の好きにしろよ。土方が優しく問う。
 
(まあ、どっちでも俺が美味しくいただくんだけどな)
 
 総悟の口が震えたから、邪魔になって土方は掛けていた眼鏡を投げ捨てた。
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